6月25日土曜日、研究会をいたしました。
テーマは、「ハラン」だけで言葉をいける - 「おなじ言葉」「それぞれの言葉 」です。
「ハラン」は、面の部分と線の部分があり、裂いたり切ったり穴をあけたり、ワイヤーを貼ることで自由自在な表情を出すこともできる素材です。
それぞれの手によって、どのような表情が引き出されてくるのか、楽しみですね(^^)
「おなじ言葉」・・1作目
全員が「おなじ言葉」を作品で表現します。
「おなじ言葉」でも、各々の解釈があり表現の方向があります。
今回選んだ言葉は『溢れる』です。
国語辞典をみますと、意味は「満ちてこぼれる」と書いてありました。
***SKさんの作品です。
横に勢いよく溢れ出した「瞬間」を見ているようです。
花器の形状、色、穴の奥の闇の不気味さが、溢れ出す勢いに拍車をかけています。
***AYさんの作品です。
少しずつ流れ出した液体が口から溢れて、下にたまってくるようすです。
時間の経過を感じておもしろいですね。
***HRさんの作品です。
水面いっぱいの水と小さく波打って溢れ出す表情、繊細な表現ですね。
中に入れた茎はハランを留める役目をしていますが、表現を邪魔することの無い構成になっています。
***ONさんの作品です。
弧を描いた茎の線から、溢れて散っていくようすが伝わります。
軽いタッチで空間をつかんでいてステキです。
***YAさんの作品です。
もこもこと持ち上がり、溢れて飛び散っていくようすですね。
先端を切った葉先や丸めた表情が、コミカルな印象にしているようです。
***NHさんの作品です。
水面から立ち上がり、溢れて流れ出しています。
ふくらんだハランの繰り返しから、徐々に溢れてくるようすを感じます。
***ATさんの作品です。
上に向かって力が湧き上がり、溢れて流れ出すようすが伝わります。
色々な表情のハランが重なり合って、ひとつの表現に繋がっていておもしろいです。
***私の作品です。
花器の形状を利用して、花器の隙間から溢れ出す表情を作品にしてみました。
「それぞれの言葉 」・・2作目
2作目は以下の言葉(溢れる以外)からくじ引きした言葉を、それぞれいけます。
いけ終わったあと、どの言葉をいけたのかみんなで当てっこをしました。
正解率は・・・。
みなさんも当ててみてください(^^)
正解は一番下に記載しました。
***SKさんの作品です。
***AYさんの作品です。
***HRさんの作品です。
***ONさんの作品です。
***YAさんの作品です。
***NHさんの作品です。
***ATさんの作品です。
***私の作品です。
***当てっこ風景・・みんな真剣です。
◎答え
SKさん・・「押し出す」土俵から押し出すイメージ
AYさん・・「浸食する」花器を中心に周囲に浸食するイメージ
HRさん・・「飛び散る」飛び出しと花器の丸い穴と丸く切ったハランで散った後を表現
ONさん・・「よどむ」下によどむようすを循環で表現
YAさん・・「包む」中に小さいガラス花器をいれて包むようすを表現
NHさん・・「浮かぶ」床面から少しだけ上がった微妙な浮遊感
ATさん・・「破裂」波形にしたハランを左右に分けビリビリと裂けるようすを表現
私 ・・・・「浴びる」面を上に向けて太陽の光を浴びているイメージ