花材の種類が増えることで、色彩が豊かです。
それぞれのもつ色や表情ををコントロールして、
作品全体が醸し出す調子を大切にします。
一つの花材だけが目立たないようにしましょう。
強い色や大きな花や葉は、位置や分量に注意します。
さて、Sさんの作品です。
作品に使用した花材は10種類です。
同型の花器を2つ、色違いで使用しています。
2つの花器をどのように配置するか・・・、
いろいろ試していましたが、この配置になりました。
すっきりと立ち上がった「とうごま」と「こすもす」、
なびいた「すすき」、「あかなす」「けいとう」にも秋を感じます。
とうごまの大きな葉も効果的です。
足元は全体に高さを抑えて入れてあります。
6種類の花材が入っていますが、どの花の表情もいきいきとしています。
「スプレー菊(ピンク)」「大菊(黄)」「あかなす」
「りんどう」「あわ」「おみなえし」が入っています。
下の写真は、強い色をもつ「けいとう」と「大菊」を入れる前です。
作品から醸し出される印象が異なります。
◆正面から
◆すすき(薄)[イネ科]
秋の七草のひとつです。
今回のすすきは、葉に少し斑が入っています。
横に斑が入っているものは「タカノハススキ」「ヤバネススキ」と呼ばれています。
水揚げが悪く、すぐに穂はほうけ葉は巻いてしまいます。
水切りの後、切り口に酢をつけるといくらか良いようです。
◆とうごま(唐胡麻)[トウダイグサ科]
葉と赤い茎が印象的です。
茎は中が中空で撓めることができません。
大小様々な葉がついていますので、葉の残し方でおもしろいを引き出します。
◆あかなす(赤茄子)[ナス科]
一見ミニトマトに見えますが、ナスです。
観賞用です。
◆こすもす(秋桜)[キク科]
◆スプレー菊[キク科]
◆大菊[キク科]
◆けいとう(鶏頭)[ヒユ科]
◆りんどう(竜胆)[リンドウ科]
◆おみなえし(女郎花)[オミナエシ科]
◆あわ(粟)[イネ科]
すすき、おみなえし、こすもす、けいとうはとても背の高いものでしたよ。
◆花器(プラスチック製)
横幅39cm、高さ7cm、奥行は広いところで16cm、狭いところは4.5cmです。
複数あるといろいろな並べ方ができます。