壁面空間にいけばなを構成する、というテーマです。
壁面を、いけばなを飾る場として考えてみる、というものです。
壁面で生の花材を使用する場合は、水をどのように与えるかということも
合せて考える必要があります。
作品の構成の中で、生の植物が枯れないように水を与えます。
ピックを使う方法でも、大きな入れ物を使って水を与える方法でも、
水の部分が作品に溶け込むよう構成します。
さて、Nさんの作品です。
花材は、「のばら」「さんごみずき」「アンスリウム」です。
◆正面から
さんごみずき、アンスリウムの線の動きがきれいです。
大きなキャンパスに、伸びやかな線が描かれているようです。
・・・フレームが邪魔ですね。
ハンガーラックを代用しました。・・・ごめんなさい。
◆やや右から
◆やや左から
◆のばら(野茨)[バラ科]
日本全土の川原や林のふちなどに育つそうです。
かたい枝の部分は撓めが利かないので、自然の曲がりをいかします。
実のものなので、短い期間であれば水から出した構成もできます。
◆さんごみずき(珊瑚水木)[ミズキ科]
冬の冷気にさらされると、木肌の赤色のあでやかさが増すそうです。
今回の花材は、まだほんのり赤みがかっている程度です。
クリスマスの作品をいける頃には、さぞあでやかになっていることでしょう。
短い期間であれば、水から出した構成が可能です。
◆アンスリウム[サトイモ科]
ハート形の部分は苞です。
光沢があり鮮やかなので目を引きます。
花は棒の部分です。地味ですね・・・。
この部分をどこに向けるかによって、作品の印象が変わります。
必ず水を与えないとなりません。