野菜やくだものも「植物」です。
いつもは食材としてなじみのある野菜やくだものを、
花や枝ものなど花材と同じととらえて、「おもしろい」をひきだします。
テーマは、野菜やくだものだけでいけても、
花材を加えてもよいとなっています。
さて、Sさんの作品です。
Sさんは、スーパーで最初に目に留まった「ピーマン」の緑色と形状に
「おもしろい」を感じたそうです。
そこで、緑色が引き立つガラスの花器を選択し、
「キウイ」は中の緑色を見せるように使ったそうです。
「いぼた」も実だけを集めています。
ピーマンといぼたがおもしろい関係をつくっています。
やなぎの曲線と金魚草の曲がりもおもしろく引き合っています。
◆正面から
◆野菜・くだもの
◆ねこやなぎ(ねこ柳)[ヤナギ科]
花材では、今の状態のものを「あかめやなぎ/赤芽柳」と呼びます。
この赤い皮をむくと、銀色に輝く花穂が出てきます。
銀色に輝いている状態のものを「ぎんめやなぎ/銀目柳」と呼びます。
しばらくすると、ふわふわとしたねこ毛のようになります。
その姿が猫の尾に見えることから「ねこやなぎ」と命名されたそうです。
◆おおばいぼた(大葉水蠟)[モクセイ科]
いけばなでは一般的にこの実を「ねずみもち」と読んでいます。
本来のねずみもちも同じいぼた属です。
きれいな緑の実がたわわについています。
◆きんぎょそう(金魚草)[ゴマノハグサ科]
ピンクとオレンジの花が一緒についていて、ちょっと不思議な色合いです。
つぼみの部分がふっくらとした実のようにも見えます。