2022年6月30日木曜日

第13回研究会/「ハラン」だけで言葉をいける

 

6月25日土曜日、研究会をいたしました。

テーマは、「ハラン」だけで言葉をいける - 「おなじ言葉」「それぞれの言葉 」です。

 

「ハラン」は、面の部分と線の部分があり、裂いたり切ったり穴をあけたり、ワイヤーを貼ることで自由自在な表情を出すこともできる素材です。 

それぞれの手によって、どのような表情が引き出されてくるのか、楽しみですね(^^)

 


 

 

 

 

 

 

 

「おなじ言葉」・・1作目

全員が「おなじ言葉」を作品で表現します。

「おなじ言葉」でも、各々の解釈があり表現の方向があります。

今回選んだ言葉は『溢れる』です。

国語辞典をみますと、意味は「満ちてこぼれる」と書いてありました。

 

 

***SKさんの作品です。

横に勢いよく溢れ出した「瞬間」を見ているようです。

花器の形状、色、穴の奥の闇の不気味さが、溢れ出す勢いに拍車をかけています。

 


 


 

 

 

 

 

 

 ***AYさんの作品です。

少しずつ流れ出した液体が口から溢れて、下にたまってくるようすです。

時間の経過を感じておもしろいですね。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***HRさんの作品です。

水面いっぱいの水と小さく波打って溢れ出す表情、繊細な表現ですね。

中に入れた茎はハランを留める役目をしていますが、表現を邪魔することの無い構成になっています。 

 


 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***ONさんの作品です。

弧を描いた茎の線から、溢れて散っていくようすが伝わります。

軽いタッチで空間をつかんでいてステキです。

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

***YAさんの作品です。

もこもこと持ち上がり、溢れて飛び散っていくようすですね。

先端を切った葉先や丸めた表情が、コミカルな印象にしているようです。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***NHさんの作品です。

水面から立ち上がり、溢れて流れ出しています。

ふくらんだハランの繰り返しから、徐々に溢れてくるようすを感じます。

 


 


 





 

 

 

***ATさんの作品です。

上に向かって力が湧き上がり、溢れて流れ出すようすが伝わります。

色々な表情のハランが重なり合って、ひとつの表現に繋がっていておもしろいです。











 

 

 

 

***私の作品です。

花器の形状を利用して、花器の隙間から溢れ出す表情を作品にしてみました。

 


 










 

 

「それぞれの言葉 」・・2作目

2作目は以下の言葉(溢れる以外)からくじ引きした言葉を、それぞれいけます。

いけ終わったあと、どの言葉をいけたのかみんなで当てっこをしました。

正解率は・・・。

みなさんも当ててみてください(^^)

正解は一番下に記載しました。




 


***SKさんの作品です。





 

 

 

 


***AYさんの作品です。

 


 

 

 

 

 

 




 

***HRさんの作品です。

 


 

 

 

 

 

 


 

***ONさんの作品です。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


***YAさんの作品です。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


***NHさんの作品です。

 


 

 

 

 

 

 

 

 



***ATさんの作品です。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


***私の作品です。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***当てっこ風景・・みんな真剣です。









 

 

◎答え

SKさん・・「押し出す」土俵から押し出すイメージ

AYさん・・「浸食する」花器を中心に周囲に浸食するイメージ

HRさん・・「飛び散る」飛び出しと花器の丸い穴と丸く切ったハランで散った後を表現

ONさん・・「よどむ」下によどむようすを循環で表現

YAさん・・「包む」中に小さいガラス花器をいれて包むようすを表現

NHさん・・「浮かぶ」床面から少しだけ上がった微妙な浮遊感

ATさん・・「破裂」波形にしたハランを左右に分けビリビリと裂けるようすを表現

私 ・・・・「浴びる」面を上に向けて太陽の光を浴びているイメージ


2022年6月29日水曜日

自由花/ほざきななかまど、ビブルナム、トルコききょう、かるかや、こぎく

HRさんの作品です。

 

花材は「 ほざきななかまど、ビブルナム、トルコききょう、かるかや、こぎく」です。


1作目

小さなガラス花器を使っていますが、ホザキナナカマドの枝振りをいかし、大地の雄大さを感じます。

初夏の空気も伝わってきます😊


2作目

涼を運んで、ご馳走のような作品ですね。

カルカヤの前をあけて、最大限にカルカヤを長く見せた事が良かったです。

傾き具合もいいですね。

足元め美しく整えられて、赤の分量もちょうど良いです😊


写真(1、2作共に) 正面から→左から→右から

花材(左から) かるかや[イネ科]→ほざきななかまど[バラ科]→こぎく[キク科]→トルコききょう[リンドウ科]→ビブルナム[スイカズラ科] 


2022年6月27日月曜日

花器の形を考える/ニューサイラン、アスパラガス・プルモーサス、ハンギングヘリコニア、ういきょう

今回のテーマは「花器の形を考える」です。

花器の形の特徴を見極め、魅力をさらに引き出すよう構成します。


OSyさんの作品です。

 

花材は「 ニューサイラン、アスパラガス・プルモーサス、ハンギングヘリコニア、ういきょう」です。


花器と同じ四角のBOXをニューサイランで作り重ね、花器の形を強調しています。

最初は、花器の直線を意識して制作を始めましたが、ニューサイランを立体にする事で、さらに花器の形が強調されました。

アスパラも刈り込み、花器の特徴の直線に近づけています😊


写真 正面から→左から→右から

花材(左から) ニューサイラン[ユリ科]→ういきょう[セリ科]→ハンギングヘリコニア[バショウ科]→アスパラガス・プルモーサス[ユリ科]


2022年6月23日木曜日

自由花/そけい、ききょうらん、エレムルス

IHさんの作品です。

 

花材は「そけい、ききょうらん、エレムルス」です。

 

足元を小さくまとめて、す~っと立ち上る姿が、涼しげで美しいですね。

キキョウランの葉の縁の白い斑の効果でしょうか、ゆるやかな螺旋を描いて上っていくように感じます。

上部の広がり、ソケイの葉の整理、エレムルスの表情もいいですね😊

 

写真 正面から→左から→右から

花材(左から) ききょうらん[ユリ科]→エレムルス[ユリ科]→そけい[モクセイ科]

 

2022年6月22日水曜日

自由花/たにわたり、エピデンドラム

OSさんの作品です。

 

花材は「たにわたり、エピデンドラム」です。


タニワタリを、花器の形状と同じU字にして構成しています。

大きなタニワタリの面を、そのまま作品にいかしています。

見え隠れするエピデンドラムは、もう少しボリュームがあったら良かったですね😊


写真 正面から→左から→右から

花材(左から) ういきょう[セリ科]※使っていません→エピデンドラム[ラン科]→たにわたり[チャセンシダ科]

 

2022年6月20日月曜日

自由花/がま

YAさんの作品です。

 

花材は「がま」2本のみです。

 

直角に曲がったガマは、花器の形と重なります。

そこに、U字に絡んだもう1本、直線と曲線がシンプルにおもしろく構成されています。

出発点もいいですね。

また、1枚の葉が作品に動きを与えてくれました😊

 ガマは葉を外した中の芯はやわらかく、自由自在に曲がります。


写真 正面から→左から→右から

花材 がま[ガマ科]


2022年6月19日日曜日

自由花/うんりゅうやなぎ、ういきょう、クルクマ

ATさんの作品です。

 

花材は「うんりゅうやなぎ、ういきょう、クルクマ」です。

 

1作目

横に大きく展開した作品です。

内側が青い花器、ゆらゆらと立ち上がって、竜宮城を見ているみたいですね。

ウンリュウヤナギが海藻に見えてきました(^^)

 

2作目 

空に向かっていく花火を連想します。

ウイキョウの線の表情をうまく引き出していますね(^^)

 

写真(1、2作とも) 正面から→左から→右から

花材(左から) うんりゅうやなぎ[ヤナギ科]→ういきょう[セリ科]→クルクマ[ショウガ科]

 

2022年6月18日土曜日

花器の色を考える(3-10)/れんぎょう、ぎぼうし、カンパニュラ

今回のテーマは「花器の色を考える」です。

花器の色がいきてくる作品を目指します。

花器と花材を同系色にするか対比にするか・・、陶器、磁器、ガラスといった素材によっても印象は変わります。


OSyoさんの作品です。

花材は「れんぎょう、ぎぼうし、カンパニュラ」です。


1作目

レンギョウの赤く染まった葉の色から、濃いムラサキのガラス花器を選択したそうです。

花器から色を吸い上げたようですね。

花器は白い部分もあり、カンパニュラの白やギボウシの斑の白とも響き合っています。

空間をしっかりとって初夏の涼しさを感じます。

カンパニュラの表情も良いですね(^^)

 

2作目

カンパニュラのムラサキと対比にある黄色の花器です。

色が鮮やかに全面に押し出されてきましたね。

透明感のあるガラスと陶器という素材の違いもあります。

黄色ということもあり、あかるく力強い印象です(^^)

 

写真(1、2作ともに) 正面から→左から→右から

花材(左から) カンパニュラ[キキョウ科]→れんぎょう[モクセイ科]→ぎぼうし[ユリ科]