2012年12月3日月曜日

つるもの(4-6)

つる性の植物をいかした構成をします。

いけばなではつる性の植物を「つるもの」といいます。
ゴツゴツとした太い部分、くるくるとバネのように巻いている部分・・・、
つるものならではの線のおもしろさを最大限に引き出して構成します。

さて、Nさんの作品です。

花材は「ぶどうのつる」「せっかんすぎ」「なでしこ」「スプレー菊」です。
ぶどうのつるは、小さなコブがあったり、枝分かれしていたり、
バネのようにくるくる巻いている部分もあります。
乾燥具合からなのか、撓めるとパキパキと音がしますが、
自在に線を創り出すことができます。

ぶどうのつるを撓め、ゆったりと前面に膨らみのある構成をしています。
つるの動きがよりいきるように、高さを抑えいます。
口の細い器を選択しているので、低い位置に花を配することには苦労したようです。


 ◆正面から


器にも絡み付くように構成されています。


◆ぶとうのつる(葡萄の蔓)[ぶどう科]


日本には野生のぶどう「やまぶどう」があります。
ところで、日本でのぶどう栽培はいつからか・・・?
諸説あってはっきりしないそうですが、
江戸時代には甲州種の栽培の記録があり、
明治期にヨーロッパ種が、大正期にはアメリカ種や雑種が入り、
以降広く全国で栽培されるようになったようです。

◆せっかんすぎ(雪冠杉)[スギ科]



先端部分(新芽)が黄白色のため、
雪が被っているように見えることから命名されています。
「こがねすぎ/黄金杉」とも呼ばれるそうです。


◆なでしこ(撫子)[ナデシコ科]


秋の七草に数えられます。
同じ科のカーネーションと比べると、
花は華奢で可憐な印象、葉もやわらかです。


◆スプレー菊



鮮やかな蛍光グリーンです。
今回のナデシコとは色の相性が良いように感じました。




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