「水」を作品を構成する要素として意識します。
・・・もっと押しすすめて、水を主役に作品を構成します。
水を見せる作品を目指しましょう。
さて、Sさんの作品です。
花材は「さくら」「ゆきやなぎ」「デルフィニウム」
「スイートピー」『ミリオクラダス」です。
年が明けたトタン、花材は一気に春です!
正面から水が見える、透明な器を選択しました。
水中の桜の太い幹と、スイートピーとデルフィニウムの細い茎の配置を意識しています。
それ以外の茎や枝は見えない位置に挿しています。
◆正面から
◆左から
◆右から
◆さくら(桜)[バラ科]
今回のものは「けいおうざくら/啓翁桜」です。
(しなみざくら/支那実桜)に(ひがんざくら/彼岸桜)を接ぎ木したものの
枝変わりでできた園芸品種だそうです。
日本人にとって、古代より桜はもっとも身近な「花」です。
桜が咲く時期が、お米の種もみを蒔く時期。
古代の人々は桜の「咲き具合」から秋の稔りを占いました。
民俗学では、
「さ」は穀霊の意、「くら」は坐すところ。
「さくら」は『穀霊の依代』です。
◆ゆきやなぎ(雪柳)[バラ科]
小さな花が咲くと、枝に雪が降り積もったように見えます。
やさしい印象です。
今回の作品には、最後に少しだけ加えました。
すると、作品全体がやさしく可憐な印象に変化しました。
◆スイートピー[マメ科]
鮮やかな黄色で、一輪一輪が見慣れているものより大きく感じました。
いけていると、水が黄色く濁ってきました・・・。
この黄色はインクを吸わせて色付けしているのですね。
◆デルフィニウム[キンポウゲ科]
濃いブルーから水色、紫とブルー系のバリエーションが多数あります。
今回のものは、うす〜い水色で繊細な感じがします。
◆ミリオクラダス[ユリ科]
アスパラガスの仲間です。
松葉のような葉が緑のかたまりになっていて、ポワンと可愛らしい印象です。
枝分かれしているところに、鋭いトゲが隠れています。
要注意です。
◆花器(ガラス器)
幅24cm、高さ23cm、挿し口の幅17、奥行6cm
右上から左下にラインがあり、中が屈折します。
0 件のコメント:
コメントを投稿