面を感じる作品を、植物の中で面の要素を強くもつ葉ものなどを使用して構成します。
さてSさんの作品です。
花材は「たにわたり」「モンステラ」「ひまわり」です。
花器も真っ平らな面をもつものを選んでいます。
本人は形状よりも色に惹かれたと話していました。
◆作品(正面から)
巨大な海藻のような「たにわたり」は丸めて立体感を出しています。
「ひまわり」は「たにわたり」の傾きに合せて並べています。
3本の花の向きに変化があり、作品全体にいきいきとした表情をもたせてくれています。
「モンステラ」の濃い緑が作品を引き締めてくれています。
立体感を感じます。
この角度も好きです。
◆たにわたり/シマオオタニワタリ(島大谷渡)[チャセンシダ科]
シダの仲間だからなのか水辺を連想して清涼感を感じます。
明るい緑色で独特の質感です。
葉のふちがフリルのように波打っている姿が軽やかです。
◆モンステラ/ホウライショウ(蓬萊蕉)[サトイモ科]
濃い緑で光沢があります。
今回のものは切れ込みだけになっていますが、穴の状態の場合もあります。
この切れ込みや穴がある様子から「怪物(モンスター)のような」、と命名されています。
◆ひまわり(向日葵)[キク科]
さんさんと降り注ぐ太陽を連想して、夏を感じます。
今回のものは黄色の花びらで中央の種の部分は茶ですが、
赤みがかった花びらをもつものや、ゴッホの向日葵の絵を連想するような
種の部分が黄色で盛り上がったものなど、いろいろな種類があります。
花ものの中では面的要素を持っています。
◆花器
21〜22cm四方で奥行は5.5cm・・・内側は更に狭いです。
真っ平らで本のような印象です。
結構ずっしり重いです。
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