2012年6月22日金曜日

面の構成/線の集合による(3-15)


(3-14)にひき続き、面を感じる作品です。
今回は、線の集合によって作った面で作品を構成します。

さて、Sさんの作品です。

花材は、「ふとい」と「ダリア」です。

同じ長さに切った「ふとい」を筏のように並べ、構成しています。
前後を同じ高さにして、中間に低い筏を立ててダリアの茎を隠しています。
「ふとい」の線の間からダリアが透けて見えて、涼しげです。
線の集合によってできている面だから出せる表情ですね。

大きな弧を描いた曲線が、作品にのびやかさをプラスしています。
3本のダリアの向きも作品を大きく見せる要素になっています。

横からの写真を撮り忘れてしまいましたが、奥行もあります。

 ◆正面から

◆ふとい(太藺)[カヤツリグサ科]
細くまっすぐ、背丈程にも伸びるそうです。
いつも、なんでこんなに細いのに「ふとい」という名前なんだろう、と思っていました。
・・・「太いイグサ」と言う意味で名付けられたそうです。そうなんだぁ。

中が海綿状でまっすぐなので、ワイヤーを通すことが容易です。
ワイヤーを入れる事で、ジグザグにするなど複雑な線に作り変える事も可能です。

◆ダリア[キク科
一重、八重、ポンポン咲き、花の大きさも様々です。
色も様々ですが、どれも透明感があります。

今回のものも、細い茎に大きな花が咲いています。
外側はやわらかなピンク、芯に近い部分は黄味を帯びています。
花びらの先が細くねじれているので、風に揺れているような印象です。

◆花器
「八つ橋」の名前がついています。
漆器です。
奥行は50cm程あります。
幅は広い所で30cm程、狭い所が20cm程です。

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