2012年8月4日土曜日

あらゆる角度からの視線を考える(3-19)

 どの角度から見ても、視線を受止めることのできる緊張感をもった作品を目指します。
花や枝先がこちらを向いていなくても、力強さや緊張感が伝わってくるような作品です。
見る角度によって表情が大きく変化する作品がおもしろいです。

さて、Sさんの作品はどうでしょうか。

花材は、「ういきょう」「ガーベラ」「ニューサイラン」です。

ういきょうを頂点に連なる、縦長の構成に勢いがあります。
ガーベラのリズミカルに並んだ表情が楽しげですね。

ニューサイランを三つ編みにして使っています。
編むと自然に丸まってきたそうですが、アンモナイトを連想してしまいました(^^)
とてもユーモラスです。

           ◆正面から


***一周しまぁす!
             ◆やや左から


             ◆左真横から


             ◆左やや後ろから


             ◆真後ろから


             ◆右真横から


             ◆やや右から



ういきょう(茴香)[セリ科]

明るい黄色の花がぱっと咲いていて、花火のようです。
カクカクとした茎の曲がりも特徴です。
枝の切り分け方によって、より曲がりを強調した1本にできます。

独特の香りがあります・・・私は大好きです。

ヨーロッパでは古くから葉や果実を、薬用や料理の香りづけに使ってきたそうです。
日本へは平安時代に、中国から入り漢方薬として利用していたそうです。

◆ニューサイラン[ユリ科]


赤みがかっているタイプです。
色が濃く、黒に近い印象です。
近くでよく見ると緑と赤が縞になっています。

ニュージーランドの湿地に広く生えるそうです。


◆ガーベラ[キク科]


今回は〈スパイダー咲き〉です。
この針金のように細い花びらの種類を〈スパイダー咲き〉といいます。
シャープな印象ですね。
上にはねる花びらと下にはねる花びらがあって、軽やかです。



           ◆花器(陶器)


たしか・・・「おりがみ」という名前がついていたように記憶しています。
紙を折ったような雰囲気をもっています。
幅は約32cm、左の高い部分は約17cm、右の低い部分は約8cmです。

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