これ以上省略することができない、取り除くことができない、
という限界までとことん省き、
単純化してみることがテーマです。
さて、Nさんの作品です。
Nさんはテキストの数あるテーマの中でも、このテーマを楽しみにしていたそうです。
花材は「アリウム・リーキー」「エレムルス」「あじさい」です。
アリウム・リーキーにもエレムルスにも、
成長過程でできた曲がりがあります。
その曲がりのおもしろさを最大限に活かす方向でいけています。
エレムルスのアリウム・リーキーに向かい合っている部分の花を取り除き、
茎を見せることで、より強調しています。
用意されている花材の中からどれを使用するか・・・。
花材選びも重要ですね!
◆正面から
◆左から
◆右から
◆アリウム・リーキー[ユリ科]
ネギと同じ香りがします。
ネギの仲間なんです。
アリウムは、つるつるな茎の上に球状の花をつけます。
小さめで花の上部だけが紫に色づく丹頂アリウム、
花の直径が60cmくらいにもなるアリウム・シューベルティなど種類がたくさんあります。
アリウム・リーキーは栽培の過程で人工的に曲がりが加えられています。
◆エレムルス[ユリ科]
小さな花が円錐状に下から咲き上がっていきます。
明るい黄色の花びらからオレンジの雄しべが飛び出していて、
オレンジのベールをまとっているようですね。
先端部分の曲がりに表情があります。
◆あじさい(紫陽花)[ユキノシタ科]
春=桜と同じくらい、梅雨の季節といえばあじさいを想うことでしょう。
しとしと降る雨の下、かたまりとなって咲く青、紫、ピンクの色は鮮やかで、
梅雨の鬱陶しさを忘れさせてくれます。
今日のあじさいは大輪で、青から紫のグラデーションに色づいています。
◆花器(ガラス)
直径約30cm、高さ約5cmです。
外側は縦に線が刻まれていて、涼しげな印象です。
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