実のついた花材を「実もの」といいます。
実ならではの、形や量感、リズム感はとても魅力的です。
実を主役に作品を構成します。
花材は「くり」「おみなえし」です。
さて、Nさんの作品です。
くりの実がリズム感よく配置されています。
葉を十分に整理して、実と枝振りを引き出しています。
残された葉の一枚一枚にもリズムを感じます。
おみなえしは緑味を帯びた黄色なので、黄味を帯びた緑色のくりとよくなじみます。
花器の口をふわりと隠すように入れています。
◆正面から
◆くり(栗)[ブナ科]
山地の日当りのよい場所を好んで生え、20m近くにも育つようです。
食用としては実の大きい「丹波栗」などが珍重されますが、
いけばなでは小さい実がたくさんつく「柴栗/茅栗」がよく使われます。
◆おみなえし(女郎花)[オミナエシ科]
秋の七草のひとつとして親しまれ、道ばたでも見かけます。
江戸時代の初めから栽培されているようです。
◆レナンセラ[ラン科]
花弁の細い品種で、花の朱赤が魅力的です。
今回の作品はくりの実と葉のリズム感に重きをおき、使用しませんでした。
◆花器(陶器)
筒型で上部に穴があります。
直径約11cm、高さ27.5cmです。
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