2012年11月10日土曜日

実もの(4-7)

実のついている植物を「実もの」と呼びます。
秋は実ものが豊富な季節です。
栗、柿、りんご・・・、スーパーの果物売り場にも
さまざまな果実が並びます。
そのままいただくフルーツとしてはあまりなじみはないですが、
ざくろ、かりん、あけびなどの実も大きく稔ります。

実ものは、花や葉とは異なる魅力があります。
実ものならではの量感、形状や艶も魅力です。

「実もの」を使って作品をいけます。

さて、Sさんの作品です。

花材は「みかん」「ばらの実」「やりげいとう」です。

◆正面から


みかんが、上にむかうリズムをつくっています。
見え隠れする位置にあるみかんが、作品に厚みをもたせています。
残した葉も利いていますね。


◆みかん(蜜柑)[ミカン科]


今回のみかんは、食用で目にしているものよりやや小振りです。
新鮮で、実はつやがあり、葉も青々としています。
残念ながら葉は水揚げが悪いので、極力整理をして使用します。

みかんの仲間には、「ゆず」や「きんかん」、
サイズの大きな「なつみかん」「だいだい」などもあります。

ばらの実(薔薇)[バラ科]

のばらに比べると大きな実、一つ一つに存在感があります。
平らな球形をしています。
はまなすの実も同じ形状です。
・・・はまなすもバラ科だからですね。

 ◆やりげいとう(槍鶏頭)[ヒユ科]


花序が杉の葉のように細かく枝分かれしています。
鳥の羽のようにも見えます。
球状の花をもつ鶏冠鶏頭や久留米鶏頭と趣きが異なります。


◆おおばいぼた(大葉水蝋)[モクセイ科]


花材としては「ねずみもち」と読んでいます。
今回の実は若く緑色ですが、だんだんと黒くなります。

Sさんは、今回の作品には使用しないことを選択しました。

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