Nさんの作品です。
花材は「えにしだ」「カークリゴ」「ひおうぎの実」「ゆり」です。
第一印象は、「清らかな作品だなぁ」です。
花材の取り合せがグリーンと純白なゆりという事も大きかったと思いますが、
裂いたカークリゴの奥から見える百合の葉の鋭さが、
穢れの無い印象を強くしてくれたのではないでしょうか。
作品は花器の形状から構成しています。
えにしだを丁寧に撓め、一本は立ち昇るように、
もう一本は迫る波のように配しています。
ひおうぎの実の配し方も含め、軽快な作品になっています。
■正面から
■左から
■右から
こちらからだとガラッと変わりますね。
この表情も好きです。
■えにしだ(金雀枝)[マメ科]
よく撓めがききます。
今回のように曲線をつくる事も、鋭い直線にする事もできます。
春から初夏にかけ黄色い花が咲きます。
その姿が金色の雀が群れているように見える事から「金雀枝」の文字があてられています。
■カークリゴ(オオキンバイザサ/大金梅笹)[ユリ科]
とても薄くやわらかな葉です。
長さが1mにもなります。
プリーツのようなひだが魅力的です。
■ひおうぎの実(檜扇の実)[アヤメ科]
まだ緑色ですが、黄色く熟すと割れて中から光沢のある黒い種子が表れます。
この黒い種子な「烏羽玉/うばたま」「射干玉/ぬばたま」と呼ばれるそうです。
■ゆり(百合)[ユリ科]
カサブランカのように咲きますが、小振りです。
清潔、可憐な印象です。
■花器(陶器)
今回は下の部分だけ使っています。
幅30cm、高さ18.5cm、口は5cmです。
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